ホテル、民泊、エステサロン、ジムなどで利用されているリネンサプライ。近年、リネン業者から料金改定や値上げの案内を受け、「なぜこんなにリネン代が上がっているのか」と感じている事業者もいるのではないでしょうか。
背景には一つの原因だけではなく、インバウンド需要の拡大、円安、物価高騰、人件費、エネルギー費、物流費など複数の要因があります。
特に中小規模の店舗では、値上げされたリネンサプライをそのまま利用し続けるだけでなく、リネンを自社で購入し、洗濯だけを洗濯代行へ任せる方法も比較したいところです。
目次
リネンサプライの値上げが起きている背景

リネンサプライは、単純に「タオルやシーツを貸すだけ」のサービスではありません。
リネンの調達から、回収、洗濯、乾燥、仕上げ、配送、交換、在庫管理まで多くの工程が必要です。そのため、社会全体のさまざまなコスト上昇の影響を受けやすいサービスでもあります。
インバウンド増加による宿泊需要の拡大
訪日外国人旅行者の増加に伴い、ホテルをはじめとした宿泊施設の稼働が高まれば、シーツ、枕カバー、バスタオルなどの使用量も増加します。
宿泊者が増えれば、それだけ大量のリネンを回収・洗濯・配送する必要があります。
リネン業界にとってインバウンド需要の拡大は大きな需要増である一方、洗濯工場の処理能力、人員、配送体制などの確保も必要になります。
円安による調達コストへの影響
タオルやシーツなどの繊維製品には、海外で生産された製品や原材料もあります。
円安になると輸入品や海外由来の原材料などの調達コストが上昇しやすくなります。
リネンサプライ会社は大量のリネンを保有し、劣化したものを継続的に入れ替える必要があるため、リネンそのものの仕入れ価格上昇も事業コストに影響します。
電気・ガスなどのエネルギーコスト
リネンサプライの洗濯工場では、大型の洗濯機や乾燥機などを稼働させます。
大量のリネンを洗浄・乾燥するため、水道だけでなく電気やガスなども必要です。
エネルギー価格が上昇すれば、リネン1枚を再び使用できる状態へ戻すためのコストも増加します。
人件費の上昇と人手不足
リネンサプライは、工場設備だけで完結する仕事ではありません。
リネンの仕分け、機械への投入、仕上げ、検品、積み込み、配送など、さまざまな工程で人手が必要です。
最低賃金や人件費の上昇に加え、人材確保が難しくなれば、リネン業者側の運営コストも高くなります。
物流費・燃料費の上昇
リネンサプライでは、使用済みリネンを店舗や施設から回収し、洗濯後に再び配送する必要があります。
つまり、洗濯料金だけでなく物流コストもサービス価格に関係します。
燃料費、車両費、ドライバーの人件費などが上昇すれば、定期的な集配を行うリネンサプライへの影響も大きくなります。
リネンサプライは値上げしやすい構造でもある

リネンサプライの料金には、さまざまなコストが含まれています。
・タオルやシーツなどの調達
・リネンの交換
・洗濯
・乾燥
・仕上げ
・工場運営
・人件費
・集配
・在庫管理
つまり、原材料、エネルギー、人件費、物流のいずれかが上昇しても影響を受けます。
近年のように複数のコストが同時に上昇する環境では、リネン業者側も従来の料金を維持することが難しくなり、価格改定につながることがあります。
特に中小規模店舗ではリネンサプライの費用を見直したい

リネンサプライは、大量のリネンを安定的に使用するホテルや大型施設にとって便利な仕組みです。
一方、エステサロン、ジム、小規模な民泊・Airbnbなどでは、大型施設ほど大量のリネンを必要としません。
業者によっては最低利用量や契約条件などがあるため、使用量が少ない店舗では、自社の規模に対してリネンサプライが最適なのかを確認する必要があります。
特に値上げが続いている場合は、「もっと安いリネン業者を探す」だけではなく、「リネンを借りる仕組みそのものを見直す」ことも一つの方法です。
ネットでリネンを購入しやすくなったことも自社所有の追い風

現在は、業務用タオルやシーツなどをインターネットで簡単に購入できます。
価格、サイズ、厚み、色、素材などを比較し、商品によっては比較的少ない枚数から発注できます。
そのため、中小規模の店舗であれば、必要な枚数だけ購入して自社所有する方法も以前より取り入れやすくなっています。
また、自社所有ならリネンサプライ業者が用意した商品に限定されません。サロンの雰囲気に合ったタオルや、宿泊施設の価格帯に合わせたシーツなど、品質と価格を自分たちでコントロールできることもメリットです。
長期的なコストなら「リネンを借り続ける費用」も比較する

リネンサプライは、リネンの用意から洗濯まで任せられることに対して料金を支払うサービスです。
一方、自社所有では最初に購入費が発生しますが、購入したリネンは交換するまで繰り返し使用できます。
店舗を5年、10年と運営するのであれば、
リネンサプライを継続利用した場合の総額
と
リネン購入費+買い替え費+洗濯費
を比較してみることが重要です。
特にリネンサプライの値上げが続けば、長期間利用した場合の差も大きくなる可能性があります。
ただし自社所有には「洗濯」という問題がある

自社所有へ切り替えれば、リネンを借りる必要はなくなります。しかし、使用済みのタオルやシーツは毎回洗わなければなりません。
スタッフが洗濯すれば、洗剤や水道光熱費だけでなく人件費が発生します。コインランドリーを利用する場合も、運搬や洗濯・乾燥に時間が必要です。
そのため、自社所有へ切り替える際は、「リネンを安く購入できるか」だけでなく「誰が洗うのか」までセットで考える必要があります。
値上げ対策なら「自社所有+洗濯代行」も選択肢

そこで注目したいのが、リネンは自社で購入し、洗濯・乾燥・たたみを洗濯代行業者へ任せる方法です。
自社所有+洗濯代行なら、
・リネンをネットなどで比較して購入できる
・必要な枚数を自社で決められる
・好きなタオルやリネンを選べる
・購入したリネンを繰り返し使用できる
・スタッフによる洗濯を減らせる
・コインランドリーへ運ぶ負担を減らせる
といったメリットがあります。
特に「ホテルほど大量のリネンは必要ないが、自分たちですべて洗うには多い」という中小規模の店舗では、リネンサプライに代わる方法として比較しやすいでしょう。
洗濯代行しろふわ便でリネンコストを見直す

洗濯代行しろふわ便では、自社で所有しているタオルなどを預け、洗濯を外部化できます。
リネンサプライの値上げをきっかけにコストを見直すのであれば、別のリネン業者から見積もりを取るだけではなく、「リネンを自社所有して、洗濯代行へ切り替えた場合」の費用も比較してみてください。
特にエステサロン、ジム、民泊・Airbnbなどでは、リネンの使用量や店舗規模によって、自社所有+洗濯代行の方が運用しやすい場合があります。
まとめ|リネンサプライの値上げを「リネン運用」を見直す機会に
リネンサプライの値上げには、インバウンドによる需要拡大、円安、物価高騰、人件費、エネルギー費、物流費など、複数の要因が関係しています。
こうした環境では、「値上げ前の価格に戻ること」を前提にするのではなく、自社に合ったリネンの運用方法を改めて比較することも重要です。
大量のリネンが必要ならリネンサプライ、自社で洗えるなら自家洗濯。そして、リネンは自分たちで所有したいけれど洗濯は任せたい場合には「自社所有+洗濯代行」という方法があります。
特に中小規模の店舗では、長期的なリネン費用とスタッフの洗濯時間まで含めて比較してみるとよいでしょう。
